カメカメ日記

メカメカ好きで、走るとカメカメな筆者が綴る日記

ステアリングヘッドは完調か?【分解編】

一度ガタの出たステアリングヘッドで乗っていたことがある。

ギャップを超えたときやブレーキングの時、手にコツコツした感触が伝わる。
これはある日突然来るのではなく、だんだん悪くなってくるのであまり気にならなく、
ベアリングを交換して正しく調整するとすっかりコツコツは無くなり目からウロコとなったのを覚えている。

私の場合
2年に1回程度、シーズンオフ時にステアリングヘッドを点検している。
マメな点検が良いそうなのだが、
新品のベアリングに交換して1年ぐらいでバラしてチェックしても、
グリスの変色すらない。
2年でもベアリングに異常はないし、グリスもそんなに変色してひどい状況にはなっていないが、
一度バラして調整するとやはりステアリングの切れる時のフィーリングは良くなるようだ。

そんな訳で本格的シーズンを前にステアリングヘッドの点検をしよう。

やはり完璧な調整にはステムだけにしてしまったほうが良いので、本日はバラシのみ。
フォークまでバラしてジャッキアップしたままで日をまたぐのは心配なので、
ハンドル、フォーク、ホイールは付けたままの状態までにした.

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さて、ステアリングステムのナットは締め付けが最も難しいところの一つだと思うが、
この締め付け方が人によって色々やり方が違うのでシロウトは混乱してしまう。

●サービスマニュアルによると「1.8~2.0kgm、で5往復させる」
●ある整備本では「トルクでなく位置で」
●あるショップでは「手で締め付け後1/8回転締め付ける」
●ある記事では「手でいっぱいまで締め付けるだけ」
 等々...

どれも真意を探れば納得はできるが、私が一番共感したのは、
イカーズステーション誌 1998年10月号の『吉村誠也 工具の話』に解説してある、
「ガタが無い範囲で最も緩く」だ。
これを10年前読んでたのかーと我ながら時の流れの速さに驚くが、
この「ガタが無い範囲で最も緩く」を追求してみたい。

バラシ作業自体は今日は終えたが、ハタと気付いた。
ガタを数値で測定できないか?
こんなのやっている人を見たことないので、笑ってもらって構わないが、
ヒラメイてしまったのだからやってみた。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/G/Gusso/20010101/20010101002550.jpg

ステムシャフトにダイヤルゲージを当てて、マグネットベースはフレーム側に固定。
ジャッキアップしてその前後で数値を読み取る。
ちょうど1目盛、1/100振れた。ハンドルを右に切っても左に切っても、まっすぐでも全く同じ1/100mm
チョット信用性に欠けるかも知れないが、
ステムシャフトの伸び縮み等が無いとすれば、ガタが測定できたことになる。

話がそれるが、ガタ=クリアランスというものを人はどこまで感じることができるか?
例えば、はめ合いで良く使うH7/g6だとどうだろう。ホイールベアリングとアクスルシャフトをイメージするとΦ20で穴が+0.021 -0 軸が-0.007 -0.020となる。クリアランスはMAX0.041 MIN0.007 となる。MAXとMINの真ん中は0.024。径方向のガタをグリスが付いた状態で手でガタガタいじくってもなかなかガタとして認識しにくい。もちろんテーパーローラーの軸方向のガタとはチョット状況が違うのは分かってはいるが...

つまり
本当に0.01という測定結果が本当にガタだとすると、
結構いい線いってると思うのだが、どうだろう。
次回はこのところも追及してみよう。